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コラム

糖尿病

感染症と糖尿病

免疫が落ちる?

今シーズンもインフルエンザが猛威を奮っていますが、それだけでなく、風邪やその他の感染症も注意が必要です。当然、特に持病のない方も感染症に罹る可能性はありますが、持病を持っていると罹りやすいとよく言われますね。また免疫が落ちていると罹りやすいということも言われますが、このあたりの関係性はどういったことなのでしょうか?

 

免疫の基本

免疫というのは体の仕組みとして外敵に対抗する手段です。主にウイルス・細菌などの病原体が体の中に入ってくると、某漫画・アニメ・映画でも有名になりましたが、白血球という細胞が出てきてこれを退治します。詳しくは割愛しますが、白血球にもいろいろな種類があってそれぞれ協力しながら外敵に対抗します。免疫が落ちるというのは簡単に言えばこの白血球の働きが弱るということになります。

 

慢性疾患と感染症

慢性の病気の中には免疫が落ちてしまうものがあります。わかりやすいのは血液疾患でしょうか?血液の病気で正常な白血球自体が少なくなってしまえば当然のことながら免疫が作用しなくなります。ほかにも病気自体でなくても治療のために副作用で白血球の数が減る薬を使っている場合なども当然免疫が落ちます。では糖尿病でも免疫が落ちるというのはどういった理由からなのでしょうか?

 

糖尿病と感染症

すべてが解明されているわけではありませんが、少なくとも糖尿病患者さんが感染症に罹りやすいというのは臨床的によく知られていることでした。様々な研究でその原因が探られましたが、ひとつ解明されたのが白血球の動きが悪くなるという現象です。血糖値が高くなると白血球の動きが鈍って患部まで届きにくくなることがいくつかの研究で示されました。ほかの原因がないとは言い切れませんが、この機序からは、たとえ糖尿病であったとしても血糖値を正常に近づけておけば、ある程度リスクを回避できると考えられます。もちろん血糖値は変動しますし完全に感染症を回避できるわけではありませんので、予防は大事です。とはいえ、糖尿病であるかどうかだけでなく、血糖コントロールをしっかりすることが感染症対策として大切になるわけです。

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